第150章 桐生秘書または白井さん

「呼び方なんて、ただの呼び方よ」

星川涼音は受話器を取り上げ、秘書に服の手配を指示した。

青木辰樹の手が、また彼女の腰へ回る。

「次、試しに一回呼んでみろよ。呼んだらさ、もっと気持ちよくしてやる」

星川涼音はその手をするりと避け、命じる。

「用がないなら、今すぐ出ていって」

青木辰樹は鼻で笑い、立ち上がって服を身につける。全身鏡の前で襟元を整えながら、何気なく言った。

「さっき下で桐生秘書に会ったんだけどさ。あいつ、友達と何かあった? 魂抜けたみたいな顔してた」

「別に」

弁護士として、依頼人のことを口にするわけにはいかない。

「でもさ、さっきおまえのスマホで見えたんだよ...

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