第176章 心に残ってる

桐生冬紀は淡々と言った。

「あなた、私に自分のプライベートを話すのが好きみたいですね。飛行機のときからずっと。隙があれば、そういう話ばかり」

「普通はみんな、プライバシーって大事にするものだと思ってましたけど……あなたはむしろ人に共有したがる。何か、露出癖みたいな特殊な嗜好でもあるんですか」

鈴奈が唇の端を持ち上げる。

「気になるの? 御堂社長のことだから? 嫉妬してる? ……本当はまだ、彼のことが心に残ってるんでしょ。三年もついて、あれだけ近かったのに、そう簡単に切れるわけない」

桐生冬紀はその挑発に乗らず、自分の言葉だけを続けた。

「もし本気でそういう感覚があるなら、病院に行...

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