第191章 彼らの間で

「……あなた……」

御堂怜央が足を踏み出し、回転ドアを抜けていく。桐生冬紀もそのあとに続いた。

冬紀は彼の背中を見送った。配達員が「お届け物、こちらで合ってますか?」と声をかけてくるまで、視線を外せなかった。

「はい、私のです」

部屋へ戻ったときには、目覚めたばかりの上機嫌なんて、きれいさっぱり消えていた。

御堂怜央が榎本時哉に強い敵意――というより、露骨な嫌悪感すら抱いているのは分かる。けれど、どこからそんな感情が湧いてくるのかが分からない。……二人は高校の同級生じゃなかったの?

それに、クルーザーのとき。御堂怜央と榎本のおじい様は、むしろ親しいくらいだった。御堂の父親よりも距...

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