第234章 誰かにやらされた

桐生冬紀は、もう少し六郎に問いただしたかった。だが、看守が追い立てる。

「面会時間は終了です。ご家族の方はご退室ください」

冬紀は言葉を飲み込み、立ち上がって桐生の父に向き直った。

「この件は弁護士と相談して、どう動くべきか決める。お父さんはまず怪我を治して。心配しないで、家は何も問題ない。みんなで帰りを待ってるから。帰ってきたら、また一緒に暮らそう」

桐生の父はぼんやり頷き、唇を震わせながら同じ言葉を繰り返す。

「おまえたちが無事ならいい……無事なら、それで……」

冬紀が病室を出ると、扉の前で星川涼音が待っていた。

涼音はさっぱりした性格で、前置きなく言う。

「さっき刑務所...

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