第252章 一緒に家に帰る

姉さんと義兄さんが、まだそこにいた。

二人には医者の話が分からない。桐生冬紀が突然駆け寄って男に抱きついたところで、相手が誰なのかも知る由がない。

御堂怜央が北野紗耶を一瞥する。紗耶はすぐに察し、二人のもとへ向かって説明を始めた。

けれど、それ以上に必要なのは――場を片づけることだ。

桐生冬紀の額は、ちょうど御堂怜央の鎖骨に触れていた。

その瞬間、母が助かったことへの安堵で胸がいっぱいになり、嬉し涙がこぼれそうになったのは本当だ。張り詰めていたものが、すとんと落ちた。

ただ、興奮の勢いのまま彼の胸に飛び込んだその行動に、どれだけの「本音」が混じっていたのかは――彼女にしか分からな...

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