第264章 どう寝ても足りない

「……」

桐生冬紀は、あいつを見殺しにすることにした。

今は冬だ。汗もかきにくいし、二日くらい着替えなくてもどうってことはない。

それでも一応、手は打った。LINEで、以前買い物をしたことのあるブランド店の店員に連絡し、服を二着ほど選んでもらえないか頼んだのだ。別途手数料も払うから、ロフィー荘園まで配達代行で届けてほしい、と。

ただ、時間が遅すぎた。

店員はすでに退勤して帰宅しており、申し訳なさそうに「明日の朝いちで出勤したら手配します」と返ってきた。

桐生冬紀は「ありがとうございます」とだけ返した。

荘園に着いたのは深夜0時。

柳原礼治が自ら出迎えに出てきた。桐生冬紀の姿を...

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