第266章 10年契約

御堂怜央はふっと目を伏せ、スマホを取り上げて北野紗耶に電話をかけた。

「本田沙紀の助手、まだ桐生冬紀の母親の付き添いをしてるか?」

『はい。明日まで付き添う予定です』

「なら、法務に契約書を用意させろ」

……

桐生冬紀は使用人に、朝食はどこで食べればいいのか尋ねた。

使用人は彼女を、邸宅のダイニングへ案内する。

冬紀はラーメンを一つ頼み、メニューをスタッフに返そうとした、そのとき――正面の席に誰かが腰を下ろした。

カジュアルな服装の御堂怜央だった。

「俺の分も頼んでくれ」

桐生冬紀は仕方なく、彼の分も注文した。

彼の機嫌はあまり良くないように見える。今朝の件のせいだろう...

ログインして続きを読む