第283章 追いかける

夜が明け、白みはじめる。

桐生冬紀は、ほとんど一晩中眠れなかった。

耳を澄ませて外の物音を拾い続けたが、御堂怜央は戻ってこなかった。

顔色は最悪。ひと目で「何かあった」と分かるレベルだ。けれど化粧品もなく、誤魔化しようがない。もう、どうでもよかった。

ひとりでレストランに行って軽く口にし、そのあとはずっと外にいた。

宿泊客たちは二日間の滞在を終え、荘園を次々と後にしていく。桐生冬紀は御堂怜央の姿を見なかった。連絡もない。もちろん、こちらから探しに行く気もなかった。

昼食を過ぎても彼は現れない。桐生冬紀は見切りをつけ、部屋へ戻って荷物をまとめ、タクシーで市内へ戻ることにした。

荘...

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