第47章 俺のことを忘れたのか?

しばらくして、桐生冬紀はドアを閉め、社長オフィスを後にした。

秘書室に戻るなり、同僚の秘書二人が彼女の妙な顔色に気づき、思わず声をかけてくる。

「冬紀、どうしたの? 御堂社長に怒鳴られた?」

「ううん」

「じゃあ、その顔は何?」

桐生冬紀はぽつりと呟いた。

「……考えてたの。最近、卒業シーズンでもないのに、どこで大学生探せばいいんだろって」

大学生自体は、探そうと思えばいくらでもいる。

問題は、御堂怜央が欲しがっているのが「大学生」ではないことだ。

大学生みたいに清潔で、どこか世間知らずで。

それでいて彼にだけは頼るような、か弱い雰囲気の女。

そして何より――関係を深め...

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