第104章

朝比奈澪は鞄から薬草を取り出すと、机の上に手早く分類して並べていった。

片手しか使えないはずなのに、動きは淀みなく、順序立っている。

その手際に、ラボにいた他の面々の視線が一斉に集まった。誰もが好奇心を隠せない顔だ。

仕事中毒で知られる神宮寺蓮司ですら、手を止めた。

深い眼差しが澪の指先を追い、値踏みするように、けれど真剣に観察している。

澪が持ち込んだのは、乳鉢や乳棒をはじめとする薬研きの道具一式。素人の遊びではない、明らかに「慣れている」装備だった。

だが、西洋医学を学んできた四人にとって、こんな製法は聞いたことも見たこともない。

「その軟膏、本当に効くの? ……まさか、騙...

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