第62章

「あの子、学内の“美人投票”で一位になった子より可愛くない? あれで出たら、絶対ぶっちぎりで一位だって!」

誰かが茶化すように言うと、周囲はどっと笑い、うんうんと同意の頷きが広がった。

そのとき――人混みの奥から、冷ややかな嘲りが混じった声が飛ぶ。

「この前さ、朝比奈澪が望月教授と水野教授と一緒にご飯食べてるの見たんだけど。あれ、絶対ただの関係じゃないでしょ。だから学内であんな好き勝手できるんだよ」

その一言は、まるで落雷みたいに場を揺らした。ざわっ、と一斉に騒めきが膨らむ。

朝比奈澪は鼻で笑い、床にねじ伏せていた女をゆっくり放した。

そして、すっと歩み寄り、神崎教授の前で丁寧に...

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