第95章

朝比奈瑠璃は、朝比奈澪が本当に「何とも思っていない」なんて信じられなかった。

「怒ったところで、何か変わるの?」

澪はくすりと笑って、そう問い返す。

瑠璃は一瞬言葉を失い、黙り込んだ。

――変わるわけがない。

あれらは全部、彼女があらゆる手を使って手に入れたものだ。

この先どんなことが起きようと、朝比奈澪に返すつもりなどない。

一度自分の手に入ったら、それは自分のもの。

朝比奈家で朝比奈隆之、朝比奈千代、そして兄たちのそばに何年もいてやったのだ。功績がなくても苦労はしている。

報酬として受け取って当然――そう思っていた。

澪はすべてお見通しだと言わんばかりに、薄く笑った。...

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