第98章

その証拠が本物だろうが偽物だろうが、朝比奈瑠璃が社会的に終わるのは確実だった。

そうなれば、神崎家も巻き添えを食う。

皆、腹の底では分かっている。だが表情には出さない。

適当に笑ってお世辞を並べ、そそくさと引き上げた。

ほどなくして、婚約披露の席に集まっていた客は次々と帰っていく。

取材を続けようと居座った記者やメディアも、神崎家の警備に追い出された。

あっという間に、神崎家の広間に残ったのは神崎家と蘇家、顧家の人間だけ。

神崎奥様は顔を曇らせ、朝比奈瑠璃を鋭く見据えた。

「瑠璃。あなた、何か言うことはないの?」

せっかくの婚約披露だった。神崎奥様はこの機会に世間へ神崎家の...

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