第11章

「思い出した?」

神野怜司の言い方からして、やはり本当に会ったことがある。凛奈は必死に記憶を手繰り寄せ、ふっと閃いた。

「あなた……! ギャラリーを貸してくれた人!」凛奈は自分の額をぺしっと叩く。「ごめんなさい、さっきは全然思い出せなくて」

「気にしないで」神野怜司はそれだけ返した。

そこから先、二人とも特に言葉を交わさない。退屈になった凛奈はスマホを開き、画面を見て固まった。

トレンドに、自分の名前がでかでかと載っている。

『黒宮家の若様、凛奈を提訴』

凛奈がその記事を開くと、投稿されたのは30分ほど前だった。黒宮京介が鎮痛剤の効きからようやく戻り、最初にしたのが黒宮グループ...

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