第20章
「きゃあああっ!」
凄まじい悲鳴が、小さな中庭いっぱいに響き渡った。
スープは煮えたぎっているほどではない。だが決してぬるくもない。ぶちまけられたそれは熱さと痛みを伴い、しかも溶き卵まで混ざっていて、髪を伝ってぽたぽたと滴り落ちる。みっともないことこの上ない。
凛奈は見下ろし、口元に薄い嘲りを乗せた。
「黒宮司奈。自分で転ぶの、これで何回目? バランス感覚、悪すぎない?」
床にへたり込んだ黒宮司奈を、まるで滑稽なものでも見るように眺める。
これだけ? せこい小細工は。
転ぶのまで、二度も同じことを繰り返すなんて。
前の人生、どうして私はこんな間抜けに嵌められて、あんな目に……...
ログインして続きを読む
チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章
6. 第6章
7. 第7章
8. 第8章
9. 第9章
10. 第10章
11. 第11章
12. 第12章
13. 第13章
14. 第14章
15. 第15章
16. 第16章
17. 第17章
18. 第18章
19. 第19章
20. 第20章
21. 第21章
22. 第22章
23. 第23章
24. 第24章
25. 第25章
26. 第26章
27. 第27章
28. 第28章
29. 第29章
30. 第30章
31. 第31章
32. 第32章
33. 第33章
34. 第34章
35. 第35章
36. 第36章
37. 第37章
38. 第38章
39. 第39章
40. 第40章
41. 第41章
42. 第42章
43. 第43章
44. 第44章
45. 第45章
46. 第46章
47. 第47章
48. 第48章
49. 第49章
50. 第50章
51. 第51章
52. 第52章
53. 第53章
54. 第54章
55. 第55章
56. 第56章
57. 第57章
58. 第58章
59. 第59章
60. 第60章
61. 第61章
62. 第62章
63. 第63章
64. 第64章
65. 第65章
66. 第66章
67. 第67章
縮小
拡大
