第23章

黒宮司奈が一歩前へ出て、柏木夏那の腕に絡みついた。

「夏那さん、優しすぎません?」

司奈の瞳の奥は計算でぎらついているのに、表情だけは愛らしく取り繕い、夏那にぴたりと身を寄せる。

「私たち、みんな同じグループなんですから。助け合って、仲良くしないと」

そのとき、凛奈も部屋から出てきた。

司奈の言葉を耳にした瞬間、鼻で笑う。

朝っぱらから始めるなんて……よほど暇なんだろう。

当然、司奈にもそれは聞こえていた。

胸の奥が、むっとする。

黒宮凛奈が何様のつもり?

自分に向かって、冷笑するなんて。

――昨夜、凛奈にボコボコにされた惨めさは、都合よく忘れている。

司奈は夏那の腕...

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