第35章
「あっ!」
黒宮司奈が悲鳴を上げた。
その叫びに一同がびくりとし、いっせいに黒宮卓海のほうを見る。
卓海は地面にうつ伏せになっていて、顔はトウモロコシの切り株から指一本分も離れていない。切り株は尖って硬く、あと少しで目に突き刺さるところだった。
「卓海兄ちゃん!」
司奈が駆け寄り、隣にしゃがみ込む。抱き起こしたいのに、どこを触っていいかわからず手が宙で止まった。
「卓海兄ちゃん、大丈夫? お願い、怖がらせないで!」
ほかの面々も慌てて集まってくる。
いちばん早かったのは浦口航平で、額には冷や汗がびっしょりだ。
――番組で事故なんて起きたら、責任を取り切れない。
「黒宮さん...
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