第39章

凛奈は黒宮司奈の、今にも飛びつきそうな様子を見て、笑みをいっそう深めた。

こくりと頷き、いかにも腑に落ちたという顔を作る。

「なるほどね」

黒宮司奈は内心さらに得意になり、樽の中のロブスターへ手を伸ばした。

「やっぱりお姉ちゃんが一番……」

「待って」

凛奈が口を挟み、彼女を呼び止める。

黒宮司奈の手が宙で止まり、きょとんと凛奈を見た。

「どうしたの、お姉ちゃん?」

凛奈は眉を軽く上げ、どこか愉快そうに言う。

「だったら、なおさら先に傷の処置でしょ」

黒宮司奈が固まった。

「え? なんで?」

凛奈は無邪気な顔で言い切った。

「傷をちゃんと洗って消毒しないで、感染し...

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