第44章

黒宮司奈が、どこか恐る恐る口を開いた。

「そういえば……逸央さん、夕飯に凛奈姉さんがくれた海鮮、食べましたよね?」

その一言で、視線がいっせいに凛奈へ集まった。

「……まさか、あれ新鮮じゃなかったとか?」

言った瞬間、空気がひゅっと冷える。

黒宮卓海がすぐさま噛みついた。

「ほらな! 俺、言っただろ! あの海鮮、匂いがちょっとヤバかったんだよ! 絶対、傷んでた!」

凛奈をにらみつけ、語気を荒らげる。

「黒宮凛奈! どういうつもりだよ。わざと本田逸央に傷んだ海鮮食わせたのか? 何考えてんだ!」

柏木夏那が即座に声を荒げた。

「適当なこと言わないで! 凛奈がわざとそんなことす...

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