第53章

凛奈はそう言い終えると、迷いなく通話を切った。

橋本美子の芝居なんて、二度目の人生まで含めて見飽きている。

スマホをポケットにねじ込み、目の前のビルを見上げる。次の瞬間には、足を踏み入れていた。

配信の視聴者数はすでに二十万人を突破。コメントは目にも留まらない速さで流れていく。

「凛奈、強すぎ! 母親相手にでも言い返すのかよ!」

「どこが母親だよ。いきなり死ぬだの何だの騒いでさ。私でも切るわ」

「この家族、病気じゃない? 次から次へと脅しの電話。後ろ暗いって自白してるようなもん」

「着いた! やっと始まる!」

「今日は絶対に結果見る!」

その頃、黒宮家のリビングは、空気が凍...

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