第73章

彼女に酒をぶっかけ、神野怜司を席から外し、挙げ句の果てには更衣室に閉じ込めて停電まで起こす。

最初の二つが偶然だとしても、三つ目は――絶対に違う。

これは事故なんかじゃない。

凛奈は、誰の仕業かを即座に悟った。

黒宮司奈だ。

ここまで露骨に自分を狙い、しかも手口が卑劣。そんな真似をするのは、黒宮司奈以外にいない。

自分をここに閉じ込めて、何をするつもり?

神野怜司と引き離すため?

……その先は?

背中に、ぞわりと冷たい汗が浮いた。

神野怜司。

自分を遠ざけたのは、神野怜司を狙ってのことだ。

凛奈は、それ以上考えるのが怖くて、思考を切った。

ここで時間を食っている場合...

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