第8章

黒宮京介からの電話は、間髪入れずにかかってきた。

「竹内奈々のスタジオ、うちの黒宮不動産の持ち物件を借りてるよな。しかも、あの小さなスタジオ、わりと軌道に乗ってるって聞いた。――今ここで部屋を明け渡させたら、あいつの仕事に響くと思う?」

「最低……!」凛奈が鋭く吐き捨てる。

黒宮京介は愉快そうに笑った。

「俺はここで待ってる。三十分で来なかったら、即解約。部屋は回収だ」

通話が切れるや否や、凛奈は竹内奈々のスタジオへ向かった。道すがら奈々に電話し、事情を手短に伝える。

二十分後、凛奈は目的地に到着した。

竹内奈々が駆け寄ってくる。

「今回の黒宮京介、相当本気だよね。もしこの場...

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