第192章 映画を見に行かないか?

唐突に始まったその延長戦は、ホテル最大のバンケットホールで行われることになった。

ステージの中央には、全く同じ製図机が二つ、鎮座している。

照明が落とされ、本来ならライバル同士であるはずの百名以上のデザイナーたちが、自然と沈黙の輪を作り上げた。

彼らはこの決闘の目撃者であり、同時に最終的な審判者でもあった。

黒崎蓮は立ち去らなかった。

彼は目立たない隅のソファに腰を下ろし、その長身を柔らかいクッションに沈み込ませていた。深邃な眼光は人々の隙間を縫って、スポットライトの下に立つその姿を捉えて離さない。

彼女は凛として佇んでいる。背筋を伸ばし、その華奢な肩に、デザイナーとしての全キャ...

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