第197章 会いたくない人を迎えに

『霞輝』のティザービジュアルが業界に激震を走らせた余波は、天宮星羅がデザイン部へ足を踏み入れた瞬間にも及んでいた。畏怖、好奇、値踏み……無数の視線が彼女に突き刺さる。

彼女はそれらを一切黙殺し、自身のオフィスへと直行した。

席に着くや否や、携帯が短く震えた。天宮昴からの暗号化メッセージだ。

内容は極めて簡潔。フライトナンバーと、到着予定時刻のみ。

長兄が、来る。

天宮星羅の心臓が早鐘を打ち、強烈な興奮と緊張が胸の奥から込み上げてくる。

彼女は弾かれたように立ち上がり、オフィスを出ると、社長室のドアを叩いた。

「入れ」

扉の向こうから、黒崎蓮の相変わらず冷淡な声が響く。彼は書類...

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