第211章 チャンピオンの座、名実ともに

天宮直人の声はマイクとスピーカーを介し、会場の隅々、そしてネット配信の向こう側へと響き渡った。

世界はまるで、ミュートボタンを押されたかのように静まり返る。

針が落ちる音さえ聞こえそうなほどの静寂。

あまりにも衝撃的な大どんでん返しに、誰もが唖然とし、思考を停止させていた。

金を払って……自分のライバルに不正投票をさせた?

一体どういうことだ?

気でも狂ったのか?

人々はまるで狂人を見るような目で、信じられないといった様子で椅子にへたり込んでいる石子寿江を見つめた。

今の彼女の顔には血の気など欠片もなく、死人のように土気色に染まり、極限の恐怖で瞳孔が拡散していた。

まさか…...

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