第254章 協力の第一歩

重苦しく、息が詰まるような空気が漂っていた。

一条拓海は進むことも退くこともできず、苦虫を噛み潰したような顔をしていた。

彼はベッドの上で生気を失っている黒崎蓮と、固く閉ざされたドアを交互に見比べ、ついに堪えきれずに低く悪態をついた。

「いや、お前な、その後悔の炎ってやつ、燃やしてるの石炭じゃなくて航空燃料かよ? そのまんま火葬場に直行する気か」

黒崎蓮は無反応だった。

天宮星羅が立ち去った時の方を向いたまま、彼女の「この世界に、もしもなんてない」という言葉が、彼の脳内で何度も木霊していた。

もしも、はない。

もしあの時、自分が西園寺麗華に騙されていなければ。

もし天宮家が崩...

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