第288章 救うなら、一緒に救う!

早朝。

雲間から差し込む最初の一筋の光が、第七埠頭の沿岸道路に広がる凄惨な光景を照らし出した。

山肌は暴力的に引き裂かれ、巨大な亀裂が走っている。むき出しになった赤土と千切れた木の根が、潮風と混じり合って生臭い土の匂いを放っていた。

天宮直人が率いる部隊は、すでに一帯を完全に封鎖している。

彼は断崖の縁に立ち、光も音もすべてを呑み込む、底知れぬ濃霧を見下ろしていた。

アレスグループのシニア・セキュリティ・ディレクターが歩み寄り、目の前の壊滅的な惨状を目にして、喉仏を上下させながら絞り出すように口を開く。

「天宮様、土砂崩れの衝撃があまりにも大きすぎます。それに加えてあの高所からの...

ログインして続きを読む