第289章 絶体絶命

ヘリコプターの轟音が遠くから近づき、やがて洞窟を見下ろす断崖の上空でホバリングした。

ロープが垂らされ、レスキュー隊員の姿が洞窟の入り口に現れる。それと同時に、眩い光と外の空気が一気に流れ込んできた。

天宮昴は自らの体を盾にして光を遮り、意識を失っている黒崎蓮の顔に直射日光が当たらないように庇った。

光と影が交錯する中、レスキュー隊員たちが足早に駆け込んでくる。

「昴様!」

「こいつを先に頼む」

天宮昴の瞳は暗く沈み、その感情を読み取ることはできなかった。

瞬く間にストレッチャーが運び込まれる。

——

Aresグループ傘下のプライベートホスピタル。最上階のVIP病棟は完全に...

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