第36章 黒崎社長をベッドから蹴り落とす

夕食の席は、二人の子供がいるおかげで、奇妙な調和を保っていた。

黒崎翁はリクを膝に乗せ、ノアの手を引き、顔をくしゃくしゃにして笑っている。甲斐甲斐しく料理を取り分けてやる姿は、好々爺そのものだ。

二人のチビたちも曾祖父の顔を立て、口が達者だ。「ひいおじいちゃん」と呼ぶたびに、老人は目を細めて喜んでいる。

実に和気藹々とした光景だ。

テーブルの反対側に座る、沈黙を守る二人の大人を除いては。

天宮星羅は機械的に箸を動かすだけで、味など少しも感じていない。

黒崎蓮に至っては、一口も手をつけず、沈鬱な面持ちで座っていた。

子供たちが祖父に見せる屈託のない笑顔と、自分に向けられる、存在し...

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