第59章 永遠に私に借りがある

不意に気管へ流れ込んだ酒に噎せ、天宮星羅は激しく咳き込んだ。

胸腔を走る激痛。肺の空気が搾り取られ、目尻から生理的な涙が零れ落ちる。

黒崎蓮は眉を寄せ、赤く染まった彼女の顔と潤んだ瞳をじっと見つめる。その喉仏が、微かに上下した。

だが、この光景は一条拓海の目には全く別の意味を持って映っていた。

一条拓海の頭の中がガンガンと鳴り響く。

マジかよ!

トイレの個室で唇を噛み破り、今度はボックス席で口移しだと!?

蓮の奴、天宮星羅と随分ハードなプレイを楽しんでやがる!

一条拓海は咳き込んで目元を赤くした天宮星羅を見やり、次に不機嫌そうな顔をしながらも背中をさすっている黒崎蓮を見る。あ...

ログインして続きを読む