第5章

 チャールズの顔から一気に血の気が引いた。彼はきびすを返し、一階へ駆け下りようと必死にドアへと飛びついた。

 まさにその瞬間、眼下の冷たい大理石の中庭から、ぞっとするような鈍い落下音が響き渡った。

 衝撃の鈍く重い音が、私の骨が鋭く砕ける音を完全に呑み込んでいた。

 四肢はグロテスクな角度にねじ曲がり、首は力なく横に折れ曲がっている。純白のタイルに温かくどす黒い血がみるみるうちに広がり、鮮烈な赤い染みを作っていった。

 その一秒後、深い無重力感が私を包み込んだ。

 三年もの間、容赦なく私を苦しめ続けてきた末期骨癌の激痛が、嘘のように消え去ったのだ。私は地面に横たわる壊れた肉体の殻か...

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