第120章

翌日、蓮は会社に着くなり小林秘書を社長室へ呼びつけた。その声は酷く嗄れていたが、有無を言わさぬ響きがあった。

「今日から、ETグループ関連の提携案件はすべて対面での打ち合わせに切り替えろ。プロジェクトの進行は俺が直接担当する。そして何より重要なのは、俺は最高責任者としか話さないということだ」

ETグループの国内最高責任者は紬である。小林秘書には、社長が何を企んでいるか手に取るようにわかった。この三年間、蓮の狂気じみた行動をずっと間近で見てきたのだから。

だが、紬の現在の立場を思い、彼はあえて忠告した。

「一ノ瀬社長、奥様……いえ、白石さんは昨日、緊急の重要事項以外はオンラインでのやり...

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