第30章

蓮の声が穏やかになり、優しくなだめると、雪乃はたちまち笑顔を見せた。

「ありがとう、蓮。これからは絶対に気を付けるから。二度とこんなこと起こさないって、信じてね」

雪乃は大きく頷き、きっぱりとした口調で言いながらも、内心では得意げにほくそ笑んでいた。

やっぱり蓮は私の言うことを信じてくれる。紬なんて、このまま徹底的に踏みつけにしてやる!

雪乃の口角がふと持ち上がる。すっかり満足した彼女は、再び蓮の機嫌を取るようにコーヒーを注ぎ足した。

「だが、外部業者には責任を追及する。契約もこれ以上は続けられないな」

雪乃は小さく頷き、瞳に涙を浮かべてみせた。

「うん、分かってる。蓮が一番私...

ログインして続きを読む