第46章

朝、紬が目を覚ますと、すでに蓮の姿はなかった。昨夜、眠る前に交わした会話を思い出し、またしても胸の奥がツンと痛む。

蓮にしてみれば、今の彼女の振る舞いはすべて芝居なのだ。いや、最初からずっと、彼女が何か企んでいると思い込んでいる。

だから蓮の中で、彼女は雪乃と比べる価値すらない存在だった。

「ふぅ……」

紬は深く息を吸い込んで気持ちを整え、できるだけ平気な顔を作ってから、勇気を出してドアを開け、階下へ向かった。

リビングへ降りると、蓮がお祖母様とお茶を飲みながら談笑していた。蓮は紬の姿を認めても、相変わらず無視を決め込む。彼女もそんな態度はとうに慣れっこだった。

「お祖母様」

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