第50章

不眠不休で丸一日働き詰め、紬はようやく緊急対応マニュアルを完成させた。すると、この案の発案者を自称する雪乃が、まるで待ち構えていたかのように姿を現した。

「こんな短時間で本当にやり遂げるなんてね。少し予想外だったわ」

雪乃は悠然と椅子に腰掛け、紬を見やってふふっと笑う。

「でも、あなたにいくら能力があったところでどうなるの? 蓮の周りには有能な人間なんていくらでもいるわ。彼が本当に求めているのは……」

「私だけよ」

挑発の響きが混じるその言葉は、紬に対する明らかな侮辱だった。

勝ち誇ったようなその顔を見て、紬は音もなく微笑を浮かべた。

「この程度の仕事もこなせないようじゃ、会社...

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