第76章

ギャラリーの一件がひと段落し、紬はようやく気が休まらない日々から解放された。会社に戻って鈴木グループの案件を片付けると、定時で退社しマンションへ帰った。

「蓮がギャラリーに出資したんじゃないかって?」

キッチンで、紬はお粥を火にかけながら恬子と電話で話していた。

「あの時の口ぶりだとそんな感じだったけど、確証はないの」

本家で蓮が口にした言葉は、今でもはっきりと覚えている。あの時、ちゃんと聞き出そうとしたのだが、雪乃からの電話に遮られてしまったのだ。

「でもあいつ、ギャラリーを買い取って雪乃にプレゼントするって言ってなかった? なんで急に出資に変わったのよ」

「わからない。もしか...

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