第80章

紬が家に戻って間もなく、親友の恬子から電話がかかってきた。開口一番、ホテルで雪乃に会ったのかと問い詰めてくる。

「どうして知ってるの?」

電話の向こうで、恬子はあからさまに不機嫌な声を出した。

「私の友達が、ホテルのロビーであんたと蓮を見たって。雪乃もいたそうじゃない」

「正直に言いなさい。またあの二人にいじめられたんじゃないの?」

先ほどの出来事を恬子の友人に見られていたとは思いもよらず、紬は気にしていない風を装って笑いながら否定した。

「ううん、ただ少し言葉を交わしただけよ」

そう言われて恬子はひとまず納得したようだが、それでも追及の手を緩めない。

「今日は蓮と一緒に百日...

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