第81章

バサッ!

佐藤秘書は足元に投げつけられた書類を見て、慌てて拾い上げた。怒りに満ちた蓮の顔を見上げ、恐る恐る口を開く。

「一ノ瀬社長、広報部がすでに火消しに動いておりますが、もう少し時間がかかりそうです」

少し躊躇った後、意を決して付け加えた。

「今回の騒動は一ノ瀬グループの内部にまで及んでおります。広報部からの提案としましては……社長ご自身に釈明していただくのがよろしいかと」

蓮の顔色は険しいままだ。彼は低い声で言い放つ。

「紬はどうした。以前ならこういう処理はあいつがやっていたはずだ。今すぐここへ呼べ」

その言葉に、佐藤秘書は途端に困り顔になった。一瞬ためらったものの、事実を...

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