第90章

あんな騒ぎがあったせいで、その晩、紬は高熱を出した。意識が朦朧とする中、一晩中熱にうなされ、翌日目を覚ましたときにはすでに午前十時を回っていた。

手早く身支度を整えて会社へ急ぐと、ちょうど八嶋未紗が雪乃に詰め寄られている場面に出くわした。他の同僚たちは遠巻きに見ているだけで、誰も口出しできずにいる。

「今、このプロジェクトの責任者はあなたなんだから、問題が起きたら当然あなたが責任を取るべきでしょ。それとも、最初から処理する能力なんてなかったってわけ?」

雪乃はまるで『社長夫人』のような態度で、見下すように周囲をぐるりと見渡してから言葉を続けた。

「あなたが以前誰の派閥だったかなど、私...

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