チャプター 55

ヴァイオレット視点:

夕暮れの空気はきりりと冷え、私はムーンライト劇場の外に立ってレザージャケットの襟を直しながら、明るく照らされた入口へ吸い込まれていくカップルの列を眺めていた。ディランはきっかり七時に現れ、紙コップを二つ抱えていた。十二月の冷気の中、湯気がほそく立ちのぼる。

「キャラメルラテ。ショット追加、ホイップなし」彼は本当に嬉しそうに見える笑みで、片方を差し出した。「それから、キャンパスの近くのショコラティエのやつ。君が言ってた、海塩キャラメル」

私は両方を受け取り、数週間前の何気ない一言を覚えていたことに驚いた。

「そんなのまで覚えてたの?」

「もちろん。デートって本来そ...

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