第5章

 私の黒い鉤爪は、あいつの分厚い脂肪だらけの胸をいとも簡単に貫通した。

「ギャアアアアッ!」ボビーが悲鳴を上げる。唇の端から血が勢いよく噴き出した。

 私は胸骨をつかみ、左右に引き裂いて大きくこじ開けた。

 指先に熱が伝わる。私は鉤爪を回し、巨大で脈打つ肉の塊をがっしりと掴んだ。

 心臓だ。

 まだぴくぴくと痙攣している。ずしりと重い。

 私はそれを口元へ運び――

 どろりと濃い、煮えたぎるような血が舌に弾けた。

 私は硬く、穢れきった筋肉を噛み砕く。味は、生の脂をそのまま舐めたみたいだった。

 ようやく最後のひとかけらを飲み下した瞬間、熱が炉のように胃の奥を叩いた。

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