第101章 男が剥いたエビは食べない

小川文美は、水島三久がその場で怒って席を立つんじゃないかと心配で、落ち着かない目で彼女をうかがった。いつもの甘えた勢いも、どこか消えている。

普段の三久なら、たぶん振り向きざまに帰っていたはずだ。

けれど――まだ何も食べていない。ここで帰ったら帰ったで、家に戻って天野真司の暴走を受け止める羽目になる。

三久は腹をくくり、ひらりと手を振った。

「……いい。今回だけ。次はないからね。あと、ここが本当にあんたの言う通りおいしいって、ちゃんと保証してよ?」

「絶対大丈夫! ほら、三久は大人しく座ってて。全部あたしに任せて!」

文美は自分が悪いのを分かっているだけに、にこにこしながら三久を...

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