第11章 いい芝居が始まるぞ

「……いい。分かった、引き受ける」

水島三久はもう二人と押し問答を続ける気もなく、さっさと承諾した。

近藤志緒と近藤加奈子はそれでようやく満足したのか、水島三久を一瞥すると、ブランド物のバッグを提げたまま寮の部屋を出ていった。

残された小川文美の顔色は冴えない。心配そうに三久を見て言う。

「……あの二人、普段は三久とほとんど関わらないのに。今日いきなり誘うなんて……内田浩司と関係あるんじゃない?」

内田浩司は内田グループの一人息子。金もある、顔も悪くない。近藤姉妹がずっと狙っている男だった。

以前、浩司が三久に言い寄っていた頃も、あの二人は陰で散々邪魔をしてきた。

そんな相手が...

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