第15章 試してみる?

流奈は、水島三久の困りきった顔を見て、眉尻をきゅっと持ち上げた。

「ねえ。もう天野真司と入籍したんでしょ? だったらさ、なんとかして……一回、探り入れてみたら?」

水島三久は小さく頷く。たしかに、それなら筋が通る。

「そうだ」

彼女は床に座り込んでいる流奈へ視線を向けた。

「あなた、どうして急に帰国したの?」

『J』の本部はずっとM国にある。総指揮を執っているのは流奈だ。難度の高い案件だと、彼女が自ら現場に出ることもある。

今回は……任務絡み?

流奈はくすっと笑い、水島三久の前では途端に行儀よくなる。

「今回ね、国をまたぐ案件が入ったの。M国の密輸グループのボスが最近こっち...

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