第157章 できるならあんたがやれ

「絶対ダメ!」

小川文美は眉をひそめ、声のしたほうを振り向いた。口を開いたのは――市川悠介だった。

文美はさらに眉間にしわを寄せる。どうして拒むのか、さっぱり分からない。

練習生が数人欠けたくらいで、ステージに上がれなくなるの?

すると市川悠介が、顔色を悪くして言った。

「君らの曲、歌とダンスはもう録りで用意してあるだろ。女の子だけで出たら、絶対『口パク』って疑われる……」

その結果起きる炎上は、今の状況と大差ない。

「じゃあ、どうするの? あと5分で始まるんだよ!」

小川文美も焦りだし、視線を脇の練習生たちへ向けた。

「だったら……」

「無理です。俺たちも会社と契約して...

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