第170章 問題あるか?

彼女の強引すぎる動きに、天野真司の胸がすとんと沈んだ。唇を重ねていた動きが、そこで止まる。

眉がわずかに寄り、視線は掴まれている自分の手首へ落ちた。

何が起きたのかと戸惑う間もなく、両手は椅子の背もたれのネックレストに押しつけられる。

次の瞬間、水島三久のキスが落ちてきた。

まさか自分が、手首を頭上で押さえつけられたまま強引に奪われる側になる日が来るなんて、夢にも思わなかった。

……いや、待て。

ここまでされるほど、俺はさっき「拒んでます」みたいな態度を取っていたか?

そう反省しかけた思考は、三秒も続かなかった。

唇に、ちくりと痛みが走る。

「……っ、痛」

息を吸い込んで...

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