第173章 義姉さんはなだめやすい……

彼はゆっくりと水島三久を離した。顔色は確かに普通だ。ただ、肌に浮いた赤い痕がやけに生々しくて、見ているだけでぞっとする。

天野真司は眉をひそめ、彼女の表情を食い入るように見つめた。迷いながら、もう一度だけ確かめる。

「……息、苦しくないか? それとも……どこか、ひどく痛むとか」

そう言いながらも、手は無意識に彼女の身体を支えたままだった。さっきの言葉が、ただ彼を落ち着かせるための嘘だったら――そう思うと、手を離せない。

水島三久は目を細めると、胸元から小さな薬瓶を取り出し、彼の目の前でひらりと振ってみせた。

「これ、海外の友だちに頼んで手に入れた薬。飲むと、あなたの発作みたいな状態...

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