第192章 真相には興味がない

「さて、どこから考えればいいのかな?」

水島三久は、わざと頭が痛そうに眉間を押さえてみせた。

「私にパチモンのドレスを押しつけたところから? それとも、何度も天野家にわざわざ来て、私の男にちょっかい出して存在感アピールしてたところから?」

口調はふわりと軽い。けれど藤井愛奈の耳には、雷が落ちたみたいに響いた。

――まさか。記憶が戻った?

藤井愛奈は目を見開いた。だが、水島三久の瞳の奥にある嘲りを捉えた瞬間、答えが違うと悟る。

この女、最初から記憶喪失なんてしていない。

最初から最後まで、私を弄んでいた。

正確に言えば、天野家の人間を。

天野真司を。

藤井愛奈は目を細めた。...

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