第200章 水島三久だけ

水島三久は目を細め、ふと思い出したように久保友也を見て口角を上げた。

「そろそろ、あんたの出番だよ……」

「……」

なぜだろう。水島三久のその笑みを見た瞬間、胸の奥に嫌な予感がまとわりついた。

――頼むから、あまり大ごとになりませんように。こじれたら、収拾がつかない。

翌日は土曜日で、水島三久は学校へ行く必要がなかった。

それでも彼女は朝早く、適当な口実を作って家を出た。

水島三久が天野家を出た、その情報はすぐに天野真司のもとへ届く。

「若様。若奥様は図書館へ行くとおっしゃって、朝から外出されました」

池田守は落ち着かない面持ちで、慎重に行き先を報告した。

昨日、天野真司...

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