第216章 手を出せば、ろくな末路はない

あの女が、会った瞬間から今にも人をベッドへ引きずり込もうとするみたいな目つきをしていたのを思い出すだけで、池田守は背筋がぞわりと粟立った。

あのとき店員がいなかったら、あの女の手が若様に触れていたかもしれない。

まったく、油断も隙もない。

天野真司は小さく頷く。

「ほかに選択肢があるなら、赤崎家は優先じゃない」

「じゃあ明日、俺から連絡して伝えます!」

池田守は嬉しさのあまり、今にも跳ね上がりそうだった。

若様が、あの女と関わらずに済む。ようやく。

天野真司はゆっくりと部屋のソファに腰を下ろした。窓の隙間から風がすうっと入り、わずかに涼しい。

視線が自然と外へ向く。

この...

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